Visual Design

GMOインサイト株式会社様 「黄金爆走デコトラ・トーナメント」向けにデザイン. Blenderで制作したオリジナルトラック作品.


works

以下は、トドロキモーション活動以前に所属各社の社員として制作した作品群です。


「ぱずりーず」(2004)

キッズステーションの幼児向け英語番組の短編アニメーション。
全13回(1話45秒)3DCG作業の全工程を筆者一人で担当。モデリングとレンダリングを3dsmax、そして全てのアニメーションをセガの自社開発ツール「セガ・アニマニウム」で制作。キャラクターデザインとラフコンテはテレコムアニメーションフィルム(現トムス・エンタテインメント)。毎回「お題」となる英単語(Fly,Jump,Slip等)を元に、キャラクターの掛け合いやダンスは即興的に制作。

「ぱずり~ず」

「ぱずり~ず」(2004)全13話の動画(音声なし)

「ぱずり~ず」全13話動画(音声なし)

サントリー「ビア吟醸」(15") TVCM (1991)

当時の大型新人(野茂英雄氏と三浦知良氏)を起用した新製品のTVCM。複数のボールのモデルを重ねて、変形しながら手前に飛んでくるボールを表現。当時はまだレンダラー自体がモーションブラーに対応していなかったための苦肉の策。当時は、機能の実装を待たずにデザイナーの工夫で乗り越えるのが日常茶飯事。

サントリー「ビア吟醸」(15") TVCM (1991)

サントリー「ビア吟醸」(15") TVCM (1991)

資生堂「不老林アクティブ」(15") TVCM (1990)
資生堂「フローリン・シャンプー/リンス」(15") TVCM (1990)

株式会社リンクスのオリジナルレンダラーの強味は「メタボール」。
メタボール表現は90年代初頭のCMで多用された。

このCM制作では一歩進んで、メタボール、つまりImplicit Surfaceを、ポリゴンのボトルモデルへのモーフィングに挑戦。

画面奥に移動する間に短いディゾルブで両者をすりかえ、メタボールの水滴に分離していくボトルを表現。

資生堂「不老林アクティブ」(15") TVCM (1990) - 1

資生堂「不老林アクティブ」(15") TVCM (1990) - 2

資生堂「フローリン・シャンプー/リンス」(15") TVCM (1990) - 3

資生堂「フローリン・シャンプー/リンス」(15") TVCM (1990) - 4

資生堂「プロテア」TVCM (1991)

「フローリン・シャンプー/リンス」で用いた手法を別製品にも応用。

資生堂「プロテア」TVCM (1991) - 1

資生堂「プロテア」TVCM (1991) - 2

資生堂「ホワイテス エッセンス」TVCM (1990)

株式会社リンクスでは、CM制作規模(15"程度)の場合、基本的には師匠と弟子の2名で制作することが通例。いわゆるマスターとパダワン方式。このCMは、筆者にパダワンが付いた初めての制作。美大出で同い年のパダワンの優秀さに助けられたこと多数。感謝。

資生堂「ホワイテス エッセンス」TVCM (1990)

「クリニーク」TVCM (1991)

筆者がパダワン時代だった時のマスターの出色のCM。無理も無駄もないマスターの超絶パラメーターが最善の画を生み出す。そのプレッシャーの中で右側の黄色い小瓶を担当。マスターから学んだ沢山の貴重な技術と共に、ドラマティカリーディファレントモイスチャライジングローションという長い商品名も脳裏に刻まれた作品。

「クリニーク」TVCM (1991) - 1

「クリニーク」TVCM (1991) - 2

パナソニック「ハイビジョン」TVCM (1991)

マスターの温かいまなざしという強力なプレッシャーの下、初めて筆者単独でデザインから担当した作品。タイトルのとおり、当時初のHD解像度での制作で、長いレンダリング時間がリテイクを許さないことを実感。これ以降、ポリゴン数とライト数とスケジュールの計算ができる体になった。

※当時1枚のレンダリング時間はNTSC解像度で約15~30分。HD解像度はその2~4倍。

パナソニック「ハイビジョン」TVCM (1991)

ジャックス「企業CI」 CM用 (2.5", 1.5") (1990)

当時は映画館での上映用にフィルムでの納品も日常的にあり、この作品もマスターがラッシュの度にグレーカーブのガンマを調整する姿が印象に残る。画面全体のトーンづくりの世界を垣間見た作品のひとつ。

ジャックス「企業CI」 TVCM (1990)

ホンダ・ベルノ「企業CI」 CM用 (2.5", 1.5") (1991)

他社で制作されたCI映像がNGになり、あらためてゼロから作ってほしいとのことで持ち込まれた案件。

とにかく前作より納得感のあるものをとの思いで、文字の回転のみだった展開に、もうひとつ上下にストリークが走る案を追加して制作。

それが本社会議では拍手の中での満場一致だったとの代理店の報告。あきらかにターニングポイントだった作品。

「モヤモヤは、もう1案つくってすっきりと」という信条はこの時からか。

ホンダ・ベルノ「企業CI」 TVCM (1991)

TDK「企業CI」 CM用 (2.5", 1.5") (1991)

たたみかけるように訪れた、もうひとつのターニングポイントがこのCI作品。

マスターが描いたこのコンテはまさに無理ゲー。メタボールとポリゴンを完全に一致させる手立てを見つけなければ実現不可能。

エンジニアと相談しながら、最終的には、絶対的な優先度の企業ロゴのポリゴンモデルを先に用意し、変形途中のモデルの各頂点の法線を、対応するメタボールの空間上の法線と入れ替えることで実現。途中でメタボールからポリゴンにすり替わったのが全く視認できなくなった時の気分は最高。

TDK「企業CI」(1991) - 1

TDK「企業CI」(1991) - 2

TDK「企業CI」(1991) - 3

TDK「企業CI」(1991) - 4

TDK「企業CI」(1991) - 5

TDK「企業CI」(1991) - 6

ハウステンボス「エッシャー永遠の滝伝説」アトラクション (1992)

予定されていた担当ディレクターが退職することになり、急遽現場ディレクターとして携わった作品。

実写合成、苦手なフィルム納品、TVCMの秒演出に慣れた体に10分以上という長尺、左右レンダリングしなければならない立体映像、そして若輩の身ながらディレクターという重圧と、完全にパンク状態。

それでも魅惑のエッシャーの画を3Dに起こし、動かしていくことの楽しさは何にも代えがたい貴重な体験。 結果的に株式会社リンクスでの制作生活の卒業試験となった作品。

ハウステンボス「エッシャー永遠の滝伝説」(1992) - 1

ハウステンボス「エッシャー永遠の滝伝説」(1992) - 2

ハウステンボス「エッシャー永遠の滝伝説」(1992) - 3

ハウステンボス「エッシャー永遠の滝伝説」(1992) - 4

「ギャラクシーエスパス」(韓国)(15") TVCM (1992)

フリーランスになって最初の作品。そして最後の作品。
この制作時、取引先の仲介でセガの屋内型テーマパークプロジェクトの立ち上げに参加することになる。

「ギャラクシーエスパス」(韓国)(1992) - 1

「ギャラクシーエスパス」((韓国)1992) - 2

セガ・ジョイポリス「アクアノーバ」アトラクション (1996)

ここから15年に及ぶ株式会社セガでのキャリアがスタート。
全くの新規部署のため、ワークステーションとソフトの調達から、企画書の作成までたった3人でアトラクションの映像制作を始め、2作目となるのがこのオリジナル作品の「アクアノーバ」。海洋実験のための宇宙コロニーの中をモーションライドで探検するという内容を立案。プレショーと呼ばれる導入のシーケンスから本編への展開を一体化するため、ライド自体を回転させたいと申し出たら、ほんとうに作ってしまったセガのハードウェア部門に驚愕。敷地の中心に設置した立体駐車場用の巨大なターンテーブルに、ライドごと乗せられた観客は、プレショー後の暗転中に180度回転し、巨大3面スクリーン側を向き、いきなり本編を観ることになる。

映像制作はLA。現地ディレクターはアート・デュリンスキー氏。プロダクションデザインはマット・スズキ氏。

セガ・ジョイポリス「アクアノーバ」(1996) - 1

セガ・ジョイポリス「アクアノーバ」(1996) - 2

セガ・ジョイポリス「アクアノーバ」(1996) - 3

セガ・ジョイポリス「アクアノーバ」(1996) - 4

CLUB "velfarre" VJ movie (7')(1999)

ジョイポリスのアトラクション開発の間には様々な案件が持ち込まれる。これは当時盛り上がっていたクラブ「ベルファーレ」のVJに提供した映像。ライドアトラクションではなかなか手掛けられない、キャラクターアニメーションを制作してガス抜き。

CLUB "velfarre" VJ movie (1999)

エルメス社向けプレゼン映像 「Carre's Garden」(3')(1999)

これも変った経緯で持ち込まれた案件。エルメス社とのコラボ案のプレゼン映像の制作。有名なスカーフをモチーフにしたショー向けの映像として制作。

Carre's Garden (1999)

Carre's Garden (1999)

実験検証動画 (1996)

ジョイポリスではアトラクションだけではなく、オープン告知のためのTVCMも社内で制作。
これは企画コンテで実現したいシーンの技術検証の風景。現在では一般的になった、画像のマーキング部をキャプチャーしてカメラの位置と姿勢を逆算する計算を、モーションキャプチャーとして利用できないかと考えての実験。

実験検証動画(1996)

実験検証動画(1996)

セガ・ジョイポリス(博多)「工事遅れの原因」編 TVCM (1996)

博多ジョイポリスの告知TVCM。画像のドアップの作業員のセリフは「つぎ、あれ!」。

建設中のジョイポリスの中で作業員が遊んでしまっているせいでオープンが間に合わない!という、なんとも失礼な内容を企画したが、社内ではあっさり認可され、実写部分は外注会社を通じて撮影開始。

上記の実験が成功し、演者を乗せた骨組みの神輿を担ぎ、ゆらし、それを一人乗りのロボットのモーションの戦闘シーンに使用。

セガ・ジョイポリス(博多)「工事遅れの原因」編 TVCM (1996) - 1

セガ・ジョイポリス(博多)「工事遅れの原因」編 TVCM (1996) - 2

セガ・ジョイポリス(博多)「工事遅れの原因」編 TVCM (1996) - 3

セガ・ネットアット(施設端末GUI画面) (2000)

実験的な施設のためのタッチパネル式の端末で、多用なコンテンツを楽しむためのブラウジングの基本画面の設計依頼。
メニューはふつうに並べてくれたほうが便利と、社内でさんざん言われたが、ごもっともである。
なんとかキャラクターを出せないか試行錯誤していたという裏の思惑がまさに裏目に。

セガ・ネットアット(施設端末GUI画面) (2000) - 1

セガ・ネットアット(施設端末GUI画面) (2000) - 2

セガ・ジョイポリス「名探偵コナン・湯川専務殺人事件」アトラクション (1999)

もともとは2Dアニメによるアトラクションとして持ち込まれた案件。
しかし、手元には3DCG制作環境しかない上に、アニメ業界とのつながりもない。
ここはいっそ、フル3DCGで制作させてもらえませんか?と、ダメ元で版元にお願いしたら、原作者からの快諾の知らせが来たからさあ大変。やるしかない。
ありがたいことに、特別に3面図まで描いてくださり、何度かのモデルテストのやりとりの後OKが出て制作開始。

レンダラーにはPixar RenderManを使い、アニメーションにはまだ開発中だったセガ・アニマニウムを使って制作。

丁度、サブディビジョンサーフィスの論文が話題になった頃で、このキャラクターの表現には最適と考え、当時それを実装している唯一のレンダラーだったPixar RenderManを導入。3dsmaxからのRIBファイルをパイプするコンバーターを自作し、velvetシェーダーとのコンビネーションで晴れて3DCGのコナン君が実現。

ちなみにどうでもよいことだが、日本で初めてサブディビジョンサーフィスを制作に使ったのは筆者たちである。

セガ・ジョイポリス「名探偵コナン・湯川専務殺人事件」アトラクション (1999) - 1

セガ・ジョイポリス「名探偵コナン・湯川専務殺人事件」アトラクション (1999) - 2

セガ・ジョイポリス「名探偵コナン・湯川専務殺人事件」アトラクション (1999) - 3

TVアニメ番組「まみむめ☆もがちょ」(全13話)(2001)

完成したセガ・アニマニウムを使って制作したテレビアニメ番組。

当時ジョイポリスの閉鎖も相次ぎ、制作チームの一部をキャラクターアニメーション専門部隊として維持するにはもってこいの案件と思い制作。

しかし、組織維持のためにプロデューサーまがいの活動がメインになり、実制作にはまったくタッチできず。柄にもないことをやってもダメなことを痛感。

3DCGはまだまだやること山積。現在は再び手を動かすことに専念する日々である。

「まみむめ☆もがちょ」TVアニメ番組(全13話)(2001)